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2021年4月23日
無垢材フローリングの特徴・種類・値段・お手入れ方法を解説
木のぬくもりを感じる「無垢材フローリング」。
ナチュラルな素材を使用したお家を建てようと思っている方に大人気の素材です。
しかし、ひとくちに無垢材フローリングといっても、特徴や種類、価格帯も様々なものが売り出されているので、「結局どれを選べばいいかわからなくなってしまった。」そんなお悩みもあると思います。
そこで、今回は無垢材フローリングについて選び方やお手入れの方法まで、現役の建築士が詳しくご紹介したいと思います。
目次
無垢材フローリングの特徴
無垢材フローリングとは、切り出した天然木をフローリング用の板状に加工したものです。
一層だけの天然木をそのまま使うので「単層フローリング」とも呼ばれています。
また、無垢材フローリングには次のような特徴があります。
- 体に優しい(接着剤を使用していないためシックハウス症候群になりにくい)
- 調湿性・断熱性に優れる
- 経年変化が美しい
さらに、スギやヒノキなど、木の種類によってもそれぞれ違った特性をもっています。
次項では、無垢材フローリングとして使われている、最も人気な5種類の木の特徴を見ていきましょう。
無垢材フローリングの種類
無垢材フローリングとして人気な5種類の木をご紹介します。
種類①:無垢材界の人気者!スギ
力のある節目がかっこいいスギの床材。
日本の代表的な木のひとつであるスギを使ったフローリングは、価格も安く、国内でも比較的手に入りやすい素材です。
スギは針葉樹であり、特融の柔らかさや温かみをもっています。
裸足で歩くととても気持ちよく、木の断熱性で自分の体温がはね返り、ぬくもりが伝わってきます。
この感覚は、複数の木を張り合わせた「複合フローリング」にはない魅力のひとつです。
弱点として、「傷つきやすい」ことなども挙げられますが、傷やささくれなどは、オイルなどをしっかり塗ることで対策もできますので、ぜひ一度スギの優しい肌触りを体感してみてください。
種類②:無垢材の王様!ヒノキ
ヒノキといえば、耐水性や腐りにくいという特徴があり、日本では多くの温泉宿などで利用されている、高級感のある木材です。
日本人の心を癒す品のあるヒノキの香りや、床材にしたときの艶やかな質感は、他の床材とは一味違った風格があります。
”腐りにくく水にも強い!”という特徴を活かして、キッチンまわりや、ダイニングでも安心して使用していただける素材です。スギと同じ針葉樹なので、素材自体も柔らかく、触り心地も良いのが特徴です。
デメリットとして、スギなどに比べて価格が高いので、使う場所が限られてしまうことがあります。
また、ヒノキは他の木と比べ油分が多いので、塗装してもなかなか色が入っていかないという点もあります。
着色をしないそのままの色合いで経年変化を楽しみたいという方には、おススメできる素材です。
種類③:優しい肌ごこち!パイン
パイン材の見た目は、白っぽいものが多く、他の木材よりも黒い節目が多い印象の木です。
外国産で流通量も多い木材なので、比較的安価に仕入れをすることが可能です。
スギやヒノキと同じ針葉樹なので、優しい触り心地がとても気持ちよく、月日が立つとアメ色に輝く色合いは、とても魅力的に感じます。
無垢材フローリングの調湿性をしっかり感じることができるので、スギやヒノキに並び大人気の素材となっています。
種類④:頑丈さナンバー1!チェスナット(栗)
チェスナットを言えば、広葉樹の特徴である、強さと頑丈さが人気のひとつです。
見た目は、美しい杢目柄(もくめ:成長過程で発生する木の模様のこと)があり、色合いは黄色味が強く落ち着いているので、和風住宅にも非常に合います。
素材の固さは、無垢材のデメリットであるキズの付きやすさをカバーしてくれるので、お子さんが、床に物を落としても安心です。
水にも強い特徴を生かして、洗面所やキッチンの床に使用してもよいでしょう。
種類⑤:クールなバイプレイヤー!オーク
オークとチェスナットは、杢目や特徴がとても似ています。
特徴として、オークはチェスナットよりも固く耐久性と耐水性があり、広葉樹の中でのコストパフォーマンスはナンバーワンで、非常に人気が高い木材です。
経年変化をすることで濃淡のある落ち着いた淡褐色になっていく様子は、とても美しく、ワインの樽などにも使用されたりします。
天然木は歪みや変形が大きいのがデメリットでしたが、オークは変形が少なくタンニンを含んでいることによる防虫効果もあるので、長い年数を安心して使用することができます。
唯一のデメリットとしては、針葉樹と比べて木自体に空気があまり含まれていないので、触ったときの温かみや柔らかさなどは劣ることでしょうか。
無垢材フローリングのメリット
メリット①:体に優しい
無垢材フローリングは接着材などの化学物質を使用しておらず、体に優しいというメリットがあります。
無垢材にはダニや害虫、ハウスダストの発生を抑制する働きもあり、住んでいるだけで良い空気を作ってくれるので、花粉症などのアレルギーを持つ方にとって、無垢材フローリングは魅力的な選択肢の一つといえます。
メリット②:調湿性・断熱性に優れる
無垢材フローリングは無垢本来の自然の力を感じることができます。
木は小さい穴がたくさん空いていて、そこに空気や水分を含んだり排出したりすることで、室内の湿気を自然に調整してくれます。
夏はサラっと、冬は暖かくという無垢材フローリングの特徴は、木材が持つ調湿性と断熱性の恩恵をダブルで受けているためです。
メリット③:経年変化を楽しめる
複合フローリングと違い、一枚の天然木を使用した無垢材フローリングは、ひとつひとつの素材がオンリーワンです。
節目が多かったり、トラフ柄が濃く出たり、素材によって部屋の雰囲気もガラッと変わります。
家族との時間を共に過ごし、日々少しづつ経年変化をしていくことで、色合いや風合いを楽しむことができるのです。
無垢材フローリングのデメリット
デメリット①:変形しやすい
無垢材フローリングのデメリットに、変形しやすさがあります。
湿気が多い日本の夏場は、木材にとっては天敵です。
木材の特性で、室内のジメジメした湿気を無垢材が吸ってくれるメリットがありますが、木材は水分を含むと膨張するので、通常の施工で張った無垢材フローリングであっても、木と木の間に隙間が生じる傾向があります。
デメリット②:キズがつきやすい
木材の種類にもよりますが、特に針葉樹の木材は広葉樹と比べ、木質が柔らかいのでキズがつきやすく、デリケートなところがあります。
その他、ワックスなどで表面加工がされていない、そのままの木材は汚れがつきやすいので、年に1、2度はオイルやワックスなどを塗装することで、ふだんの生活汚れや油汚れから無垢材フローリングを守る必要があります。
無垢材フローリングの値段
無垢材フローリングの値段は、選ぶ樹木やグレードによっても様々です。
樹木の成長スピードや流通量でも値段は違いますが、外国産で成長が早いオークは比較的値段も良心的なものが多いです。
ヒノキは高級というイメージがありますが、節目が多いものを選ぶことで、価格を安く仕入れをすることができるなどの裏技もあります。
無垢材フローリングのお手入れ方法
お手入れ方法①:乾拭き・水拭き
実は、「無垢材は水拭きをしてもいい」という事実をご存じでしたか?
ただし、毎日のお手入れの基本は、掃除機掛けと、床の乾拭きのみで十分です。
週に1、2回程度の水拭きであれば、無垢材の油分をしっかり保つことができ、表面のコーティングもはがれる可能性も低くなります。
適度な頻度で水拭きをおこなえば、無垢材フローリングを美しく保つことができます。
お手入れ方法②:再塗装
無垢材フローリングで長く住んでいると、塗装してあったオイルやワックスがはがれ落ち、白くまばらな跡になってしまうことがあります。
そこで、一度元から塗装してあった塗料をはがし、汚れを取った上から塗料を再塗装をする事で、無垢材フローリングをよみがえらせる事が可能です。
再塗装の手順
- 専用の洗浄剤を刷毛にしみこませ無垢材フローリングの汚れを浮かせる。
(または、やすりやサンダーなどで塗料を削ることも可能) - 浮いてきた塗料をブラシやコテでこすり落としていく。
- 新しい塗料の下塗りをする。
- 仕上げ用のウレタン塗料と硬化剤を均一に塗る。
まとめ
この記事では、無垢材フローリングの特徴・種類・値段・お手入れ方法を解説してきました。
無垢材フローリングは手間もかかりますが、その分、自然の木の力を最大限にかりた調湿性や、断熱性などメリットもたくさんあります。
自分の生活スタイルにあった樹木を選択することで、住宅の質もぐんと向上しますので、ぜひ無垢材選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
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